エンディングノートと遺言書の違い
エンディングノートも遺言書も、どちらも自分の死後に備えて用意するもの。
しかし、エンディングノートと遺言書では、明確な違いがあります。
エンディングノートと遺言書の違い 1 〜法的効力の有無〜
エンディングノートには基本的に法的効力がなく、死後の相続手続き等、お願いすることはできても、強制させることはできません。
遺言書には法的効力があるため、相続財産の分割の仕方などについて、遺言書の内容に従わせることができます。
エンディングノートと遺言書の違い 2 〜書き方〜
エンディングノートには法的効力がないので、自由に書くことができます。市販のエンディングノートや、パソコン、スマホでの作成もできます。
一方、遺言書は決められた形式で書く必要があります。決められた形式以外の書き方をした遺言書の内容は法的効力を持たず、無効となります。
エンディングノートと遺言書の違い 3 〜内容〜
エンディングノートは書く内容も自由です。生年月日や住所、葬儀の形式や遺影についての希望を書いたり、家族へのメッセージを残すこともできます。
一方、遺言書は所定の形式で相続財産の処理について書かれていなければ、遺言としての効力を持ちません。
エンディングノートと遺言書の違い 4 〜費用〜
エンディングノートの作成費用は、市販のエンディングノートの場合は数千円、ノートなどで書いた場合は数百円です。
遺言書には「自筆証書遺言」と「公正証書遺言」の2種類があり、自筆証書遺言の作成は数百円〜作成可能ですが、公正証書遺言の作成には数万円かかります。
エンディングノートと遺言書の違い 5 〜開封のタイミング〜
エンディングノートは生前でも確認ができる為、意識不明の状態になった場合にも内容を知ることができます。
遺言書は家庭裁判所の検認を受けた上で、相続人全員が揃っていなければ、開封ができません。
これらの違いを理解していると、状況によって使い分けることができます。より良い終活のためにも、しっかりと違いを理解しておきましょう。