孤独死で多い死因
孤独死は、心筋梗塞や脳疾患、脳溢血などといった急性の疾病発作が直接の原因に挙げられることが多いです。一人暮らしだと、自宅でこれらの発作に襲われても気づいてもらえずに、そのまま死に至ってしまうケースです。
また、風邪を拗らせるなどして肺炎を引き起こし、日常生活の困難から餓死するといったケースや、肝硬変で意識不明になり、そのまま亡くなるケースもあります。
孤独死は病気によるものだけではありません。
家の中で転倒して骨折し、助けを呼べずに衰弱死するといったケースもあります。
また、一人暮らしの寂しさや虚無感を紛らわせようと日常的にアルコールを摂取することで、アルコール中毒になってしまう人も少なくありません。そういった方が発作を起こすと、助けを呼べず意識混濁となってしまい、死に至ってしまいます。
更には、地震などの災害により孤独死に至るケースもあります。
1995年に発生した阪神・淡路大震災では、多くの方が仮設受託や復興公営住宅での生活を余儀なくされました。冬季の仮設住宅で肺炎を起こして衰弱したケースや、生活が破壊されたことによるアルコール依存からの孤独死等、震災発生後10年の間に、仮設住宅や復興公営住宅に住む方の孤独死が560名を超えました。その後も孤独死は増え続け、震災から20年以上たった今、1,000人以上の方が震災による孤独死をしたと報告されています。