セルフネグレクトとは

ここ数年、テレビやネットで話題になることが多い「ゴミ屋敷」。その背景には自身の生活に必要な行動ができないセルフネグレクトがあるとされています。

セルフネグレクトとは日本語に訳すと自己放任、自己放棄といわれます。

配偶者など近親者の死去や、大きなストレス、過度の疲労から生きる意欲を無くしてしまい、風呂に入る、服を着替えるといった身の回りのことに関心がなくなり、
部屋の清掃やゴミ出しなども行わないために部屋が「ゴミ屋敷」なってしまうのです。
また食事もきちんと食べなくなり、必要な栄養が摂取できず、不衛生な生活活況と栄養不良による健康状態の悪化が起きます。
病状が悪化しても自分への関心を失っているので病院に行くこともしません。
セルフネグレクトに陥った人の多くは、今の状態がセルフネグレクトであるとの自覚がなく、自ら援助を求めることはほとんどありません。

また人との接触を避け、自室にこもりがちになるので、周りの人間が生命の危機的状況にあることに気づくのが遅れ、そのまま誰にも気づかれることなく死亡に至ることもあるのです。
セルフネグレクトはゴミ屋敷だけではなく、大きな社会問題である「孤独死」にも深く関係しているのです。

セルフネグレクト問題は１０年ほど前から問題視されていましたが、調査や研究はまだ遅れており、行政の対応もまだ十分とは言えないのが現状です。