遺品整理のコラム

セルフネグレクトの背景

認知症や身体の状態による日常生活が困難であればゴミ出しサービスといった生活支援サービスもありますし、場合によっては、さらに様々な支援サービスや介護保険を利用することもできます。喪失感やストレスが原因なら早期に心療内科にかかったり、カウンセリングをうけることで生命の危機にまでなる前に解決できたかもしれません。
もちろん、セルフネグレクトの場合、本人に自覚がなく、自ら助けを求めないという点も発見や対処が後手に回る大きな要因ですが、現在の社会環境もセルフネグレクトが増加している背景といえます。

〇独居世帯の増加

家族が同居しておれば、生活支援や話を聞くことでのストレスの軽減など、セルフネグレクトが回避できた可能性と高いと思われます。事実2011年の内閣府の調査では高齢者のセルフネグレクトの約8割が独居世帯であるとの結果が出ています

〇希薄な人間関係

特に都心部とその周辺では「ご近所付き合い」をあまり行うことがなく、近隣の住人への関心がとても薄くなっています。マンションなどではお隣さんがどんな人なのか、何人家族なのかさえ知らないことも珍しくありません。昔は旅行など長期間家を空ける時は隣には声をかけていましたが、今はそのようなこともしないので、隣の人が不在かどうかも把握していません。おそらく新聞受けに新聞が溜まっていても気に留めることも少ないと思います。

〇閉鎖的なコミュニティ

少し古い話になりますが「公園デビュー」ということが話題になりました。子供さんを公園で遊ばせるときに、お母さん同士のコミュニに上手く入るのに苦労するというものです。
公園だけではなく「見知らぬ人」を警戒するあまりコミュニティが閉鎖的、排他的になっているような気がします。趣味のサークルに入っても上手く溶け込めないとかしっくり馴染めないということはよくあることです。そんな環境が趣味等を新たに始めることを阻害している可能性はあります。

〇便利すぎる環境

以前は買い物に行くにしても人に合うことからある程度は身なりを気にする必要がありました。いやいやながらも服を着替え、鏡に向かうことは生活意欲を取り戻すきっかけになっていました。今は、ネットで注文すればなんでも自宅に届きますし、真夜中に瞳を気にせず、コンビニで買い物をすることだってできます。便利すぎる環境が人との関係を断ち切って生活をすることを容易にしているとも言えます。

〇ネットでのコミュニケーション

友達同士がファーストフード店で向かいに座り、お互いに顔も見ずにスマホを操作している、なんてシーンは今では珍しくもありません。目の前の人との会話より、見えない相手のとのやり取りを優先する。ネットゲームでいくら知り合いになっても彼らが自宅に遊びに来ることはありません。顔の見えないコミュニケーションは本当の意味での人間関係を形成するうえで、有害になることも少なくはないのです。 

上記の内容は、セルフネグレクトの社会的な背景として一般的なお話をご紹介しました。
もっと掘り下げていくと、各世代ごと(高齢者、または働き盛り世代、若い人たちなど)によって、セルフネグレクトに陥りやすい要因もまた違ってきます。
次のコラムから順番にご紹介していきます。

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