遺品整理のコラム

形見を処分するには?トラブル対策や遺品整理と違いを徹底的に解説

大切な家族が亡くなった…残された遺族には悲しみに浸る間もなく、葬儀やその他手続きがやってきます。

今回はその中でも意外とわかっていない形見の処分について、遺品との違いや相続の法律にふれながら解説いたします。
身内間でのトラブルや、遺品整理業者利用時のトラブルなどを回避したいとお考えの方は、ぜひ参考にしてみてください。

1.意外と知らない形見の常識

形見分けと遺産相続は、なにがどう違うのでしょうか?

相続税や遺産相続の法的拘束などの条件も加わり、理解が難しくなりがちな形見の常識。まずは形見の基礎知識をご紹介します。

1-1.形見は相続税の課税対象外

形見は相続税の課税対象ではありません。原則、相続財産とならないからです。
厳密にいうと遺産分割にあたりますが、一般的な慣習として「遺産の分割に該当しない」とされています。
ですので、形見の遺産分割協議は不要です。

1-2.形見と遺品の意味合い違い

形見と一緒によく使われる「遺品」という言葉。
つい同じ意味合いだと思われがちな形見と遺品ですが、2つの大きな違いがあります。

まず、使える範囲の違いです。
形見は、一般的に亡くなった人の使っていたものを指しますが、生きている人のものであっても、今後会うことがむずかしい人から別れの際にもらえば、形見と呼ぶことがあります。

一方で、遺品はその言葉のとおり、亡くなった人に関わるものにしか使えない言葉です。
ある日突然行方不明になった生死のわからない人が身につけていた物品に対して、形見と呼ぶことはできても、遺品と呼ぶことはできません。

2つ目の違いは、思い入れがあるかないかです。
形見は残されたもののうち、特にその人と縁が深く、強くその人に関する記憶を呼び戻すことのできるものを指します。
反対に、遺品は亡くなった人が残したすべてのものが該当するのです。

1-3.高額な時計や指輪は遺産の一部になることも

原則形見は遺産とならないとお伝えしましたが、形見が高額なものである場合は遺産として扱われます。
数千万円もするダイヤが形見だとしても、相続税は免除になりません。それがたとえ本当に形見だったとしても、高額な場合は遺産分割の対象となり、相続税の課税対象となります。

反対に遺産分割の対象にならない形見というのは、財産価値がさほどないものです。
なので高額なものを遺産分割をせずに、形見として非課税で相続することはできません。形見が高額が場合は注意が必要です。

1-4.英語では「keepsake」

形見は、英語では「keepsake」または「memento」と表記されます。
「keepsake」に使われている「sake」は「~のため」という意味の英単語です。
「keep」はなにかを保つという意味。それらがつながって「(記憶を)保つためのもの」=形見という意味になります。
「memento」は、記憶を表す英単語が「memory」であることからも理解しやすいのではないでしょうか。ちなみに「memory」も「memento」も語源は思い出すという意味のラテン語からきています。

2.形見・遺品の処分方法をジャンル別に解説

ここまでで、形見と遺品の違いはお分かりいただけたのではないでしょうか。
では、形見にならない遺品を処分するにはどうすればいいのでしょう。
ここでは遺品の処分方法を解説いたします。

2-1.種類によって違う処分方法

遺品と一口でいっても、品物によって処分方法が異なります。ここでは大きく4つに分けて解説します。

2-1-1.衣類

衣服は、まず着物やスーツなど価値の高い衣類とその他の衣服に仕分けましょう。ここからさらに、自分で着るものや残しておきたいものに区別します。要らないものは燃えるゴミなどで処分しましょう。

価値のある衣類は、買取に出すか、人に譲るのも選択肢のひとつです。
また、「大量の衣類を処分するのがもったいない」と感じる方は、団体に寄付するのもいいでしょう。貧しい国を支援するために古着を送っている団体もあります。処分できるうえに社会貢献もできて、一石二鳥です。

2-1-2.家具

家具や家電の場合は、まず動作確認をしましょう。製造年月から長期経過していない家電やブランド・アンティーク家具は、高く売れる可能性があるので「買取」がおすすめです。
買取不可の場合は、市区町村の粗大ゴミとして出すか、不用品回収業者などに依頼するといいでしょう。

エアコン・冷蔵庫・洗濯機・テレビの4品目は「家電リサイクル法」の対象製品となっているため、自治体での処分ができません。ゴミ捨て場に置くと不法投棄扱いになってしまうので注意してください。

2-1-3.宝石類

ネックレスや指輪、ブレスレットなどの宝石・貴金属は、処分ではなく「買取」がおすすめです。買取業者やリサイクルショップなどでは高く買取を行っているところもあるので、まずは査定を依頼してみてください。

また宝石類の場合、親族や故人と親しい人の中には、欲しがっている人がいる可能性もあります。
勝手にひとりで家財整理・処分をしてしまうと、後でトラブルになるおそれもあるので注意しましょう。

2-1-4.骨董品

骨董品も宝石・貴金属と同じく、高く売れる可能性があります。
骨董品を収集しているコレクターもいるので、たとえ「ガラクタ」に見えるものでも「希少性のある古美術品」として扱われることがあるかもしれません。

骨董品の買取専門業者やリサイクルショップ、不用品回収業者に査定を依頼しましょう。知識が豊富な専門店の方が、高く売れる可能性がありおすすめです。

2-2.「売る」「廃棄」は人によって異なる

要らない形見をすべて処分する前に、今一度「本当に処分していいのか?」考えてみてください。自分にとって価値のないものでも、他に欲しがっている人がいないか確認しましょう。

たとえば、故人が着ていた着物は、あなたにとって必要ないものでも、ある人にとっては「形見」に近いものになるかもしれません。また、お茶を習っている年配の方や、着物をリメイクしている方にとっては「必要なもの」でもあります。

3.形見・遺品整理の注意点

形見や遺品を整理する際は自分で行う場合も、遺品整理業者に依頼する場合も、事前に確認しておくポイントがあります。
ポイントを把握しておくことで、後の相続問題や法的問題のトラブルを防ぐことができるのです。大切な6つのポイントを確認しましょう。

3-1.遺言書を確認する

最初に行うべきなのは、遺言書の有無を確認することです。遺言書には法的効力があるため、相続方法などは内容に従う必要があります。仏壇や小物入れ、引き出しなどを探してみましょう。もし遺言書に封がしてある場合は、家庭裁判所での検認が必要です。検認が済むまでは開封してはいけません。

また、遺言書ではなく公証役場で公正証書遺言を作成している可能性もあります。
公正証書遺言の場合、証人または遺言執行人が本人死亡時に遺族へ知らせることがほとんどです。しかし、念のため公証役場に確認するのもいいでしょう。
公正証書遺言の場合は、手書きの遺言の場合より、相続の分割を行う遺言執行人がついている可能性があります。必ず遺言執行人と話し合ってから遺産の処理を進めなければなりません。

3-2.誰と分けるか決める

遺産相続は民法により遺産の被相続人や分与割合が定められていますが、形見分けには規定がありません。
故人とゆかりの深い人であれば、誰でもその対象になるのが形見分けです。

生前に故人から誰かにこれを渡してほしいという意思を聞いていたのであれば、尊重すべきでしょう。
それ以外については、故人とつきあいの深かった人物や親族一同で合意のもと決めるのが一般的です。その際、形見分けが欲しいという申し出もあるかもしれません。その場合も同様に、喪主ひとりで決めるのではなく親族一同で話し合いましょう。

3-3.どれを分けるか決める

愛用していた筆記用具やアクセサリー、髪留めなど、故人と縁の深い品が形見の対象になるでしょう。
故人の思い出の品が対象になるとすると、すべてが形見になるといえます。
たとえ自分にとってゴミにしか思えないものであっても、誰かにとっては大切な思い出の品であることもあるのです。できるだけ複数人で遺品の整理をするといいでしょう。

ただ、あまり高価なものは対象にしないほうがトラブル防止になります。こちらは次の項目で詳しく解説します。

3-4.価値を認識する

形見分けと違い、遺産相続では財産を法定相続分で厳密に分割して被相続人財産分与します。
したがって、高価なものなど品物に財産価値があった場合は、「その品の財産価値を相続においてどのように考えるか」という問題が生じます。
形見分けの品には、財産価値の高い宝飾品や骨董品などを含めるのはやめておいたほうがいいでしょう。

ある品をどうしても誰かに贈りたいというのであれば、まずは相続の手続きを終わらせます。その後、改めて形見分けとして分けましょう。
故人を偲ぶための形見分けであることを忘れてはいけません。経済的な問題には感情を絡ませずにしっかり話し合うことが、故人亡き後に必要です。

3-5.家族の同意を得る

後日トラブルが起きないように、家族としっかり話し合いましょう。たとえ、「この形見が欲しい」などの意見がなくとも、同じ場所で家族と話し合うことが肝心なのです。

そして、自分が受け取った形見でも、本当はそれを手元に置いておきたかった人が他にいるかもしれません。自分にとってもう必要ないと感じたのならば、それを誰かに譲ることを検討したり、処分の際には関係者に処分する旨を周知しておきましょう。
形見の品は、思い出と同様に誰かと共有しているものだと忘れないでください。

3-6.悪徳業者に依頼しないように注意する

亡くなった故人の遺品整理で、近頃多発しているのが悪徳な遺品整理業者によるトラブルです。
法定相続人が遠方で暮らしていたり、賃貸住宅を明け渡さなければならないなどの理由で、早急に処分が必要な場合などに遺品整理業者を利用する遺族が増えています。
しかし、格安料金で遺品整理をする会社も登場しているため、利用のしやすさによってトラブルも増えているのが現状です。

悪質な遺品整理業者の利用によって起こるトラブルには、「大事な形見までも不用品として捨てられてしまった」「高値の物を業者が持ち帰ってしまった」といったケースが少なくありません。
故人が愛用していた品物には、相続財産や現金化といった価値だけでなく、思い出の品という大きな意味合いがあります。しかし、悪質業者によっては不用品やゴミと捉え、選別されることなく廃棄処分されてしまうケースも少なくありません。
また遺品の中から高価な品物がでてきても、依頼主に知らせずに業者が持ち帰り、転売するケースもあります。

【業者利用時のトラブル回避の方法】
そんなトラブルを避けるためにも業者利用時に押さえておきたいポイントをお伝えします。

①見積もりと作業日を別日にする
遺品整理を早く済ませたい場合でも、業者を利用をする際にはできるだけ作業日と見積もり日を別にしましょう。見積書の内容確認や比較検討をすることも必要です。
作業日と見積もり日を別日にして検討すると、格安業者の料金があまりにも安い理由についても気づき、考えやすくなります。
またスピード重視の業者の場合は、それだけ作業が雑になる傾向もあるのです。いくつかの専門店に見積もりをもらって相場を把握することも、遺品整理のトラブル回避に繋がります。

②できるだけ作業に立ち会う
遺品整理業者によるトラブルは、作業に家族がひとりも立ち会ってないケースで多く起こっています。
また「これは捨てていいですか?」と確認できなければ、業者側で判断するしかないのも事実です。処分作業に家族の誰かが立ち会うか、「捨てていいもの・悪いもの」「探して欲しいもの」を詳しく伝えることもトラブル予防の効果があります。

③作業前に写真を撮っておく
悪質業者は「バレなければいいだろう」と考え、作業を行うケースもあります。なにかあった時のことを想定して作業前の写真を撮り、その事実を業者側に伝えることもトラブル予防に繋がるでしょう。

4.形見・遺品整理なら「リメンバーズ」におまかせ

業者はたくさんありますが、どこがいいのか迷ってしまいますよね。
そんな方へご紹介したいの形見や遺品整理の専門家・遺品整理士が在籍するの「リメンバーズ」です。

「リメンバーズ」は遺族にとって肉体的にも精神的にも負担が大きい遺品整理を単なる不用品の整理と考えず、整理を通して遺族が前向きな気持ちになってくれるように気持ちを込めて作業を行なっています。
見積もりは無料です。依頼や相談は年中無休で24時間受け付けているので、気になったらすぐに対応してくれます。費用も3.5万円〜と業界最低水準で安心です。
悩まれる前に、一度遺品整理士を抱えるプロ集団「リメンバーズ」に相談してみてはいかがでしょうか。

「形見は遺産と異なり「思い」がある」

「形見」の意味や相続税、そして実際の整理作業時のポイントまで解説しました。形見は、故人を思い出す大事なものです。残った家族としっかり形見分けや遺産相続を行いましょう。
形見はもちろんのこと、遺品整理を通して気持ちを整理することも大切なのです。
故人亡き後も付き合っていく親族たちとのトラブル発生を避けるためにも、しっかりと段階を踏んで亡くなった故人を偲び、供養しましょう。

  • 思い出を偲ぶ形見分けは相続税の課税対象外
  • 高価な形見は遺産相続に該当する可能性がある
  • 自分には不要なものも誰かにとっては価値があるかもしれないので、遺品整理は家族と行うべき
  • 業者利用の際は悪徳業者とトラブルにならないため、見積もりや作業の前にしっかりと検討、相談が必要

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