遺品整理のコラム

セルフネグレクトへの対処方法

大切な家族がセルフネグレクトになってしまったとき、皆さんならどうしますか?
実は家族が同居していても、セルフネグレクトで深刻な状態になることもあるのです。2017年2月17日付の毎日新聞に驚くべき記事が掲載されました。
60代後半の女性がゴミ屋敷の中から両足が壊死した状態で救出されたというもので、当時家には30代の娘が同居していたというものです。

参考URL:毎日新聞
「女性を救出…体埋もれ、両足壊死」
https://mainichi.jp/articles/20170217/k00/00m/040/136000c

この記事はセルフネグレクトという言葉が広く知られるきっかけにもなりました。本来ならば手を差し伸べるべき娘さんが「どこに相談していいかわからない」ことから適切な対処が遅れたというものです。もしももっと早く相談できていたら、こんな悲惨な状態には至らなかったはずです。

家族がセルフネグレクトになってしまったら、まず行政の窓口である役所に相談に行くことです。セルフネグレクトは一時的にゴミを片付けてもそれだけで解決する問題ではなく、再発する可能性が非常に高いと言われています。原因となったものを取り除く必要があるのです。時には専門家の力を借りて焦らずに向き合うことも必要になります。高齢者や障がいがある時は、介護保険などの公的支援を受けることができる可能性もあります。
また、ゴミ出しなどの生活支援サービスをしている事業所を紹介してくれることもあります。自分一人で抱え込んで悩まずに、まずは相談することです。

ある神経学会認定医によると、セルフネグレクトの人に「自尊心」があるか否か、これにより対処の方法が変わるのだそうです。自尊心が残っている場合、古くからの友人や地区の民生委員などの第三者に協力を得て、「周囲の方がお困りですよ」のようなアプローチをすると良いそうです。もともと社会的立場を気にかける人なら、「自分も動かなければ」という気持ちを呼び起こせる可能性もあり、ゴミ屋敷からの脱出へのきっかけとなりえるそうです。

一方で、「自尊心」のない人は、いくら正面から説得しても、そもそも治りたいという気持ちが無いので効果はないのだそうです。治療法としては、「強制的」に行うこと。体をきれいにする、女性なら化粧をする、など本来心と体はつながっているのだから、こういった方法で心が戻っていく効果が期待できるといいます。但し、焦らず根気よく向き合うことが大切だそうです。

セルフネグレクトに陥った人は、自覚がなく、または自覚があっても「恥ずかしい」とか「人に世話になりたくない」との思いから自分から援助を求めることは少ないと考えられています。

セルフネグレクトは誰かが気付いて援助の手を差し伸べないと解決できないのです。
高齢者の場合は地域包括支援センターや民生委員の人の見守りなど徐々にではありますが制度や体制は整いつつあります。
しかし働き盛りの世代や若い世代への支援体制は、ほとんど何もないというのが実情です。セルフネグレクトになれば、部屋はゴミ屋敷になり健康を損ね、時には「孤独死」に至ることもあります。人付き合いを避け社会から孤立したこの人たちの異変に気づき、救い出すきっかけを作れるのは周りで生活している人や、同僚の方です。
セルフネグレクトになっていれば、何らかの違和感を感じると思います。

直接話しにくいのであれば、行政の窓口に連絡だけでも入れてあげてください。ゴミ屋敷で生活している人の多くが健康を損ねています。連絡が早ければ、それだけ早く劣悪な生活環境から救い出してあげることができるのです。

遺品整理のお見積り・ご依頼・ご相談は、
年中無休・24時間OK!の遺品整理のリメンバーズにお任せ下さい。

  • お電話無料
  • 365日対応可能
  • お見積り無料

0120-905-349

電話受付は 9:00~20:00 / 携帯電話・PHSも無料

ページの先頭へ戻る