遺品整理
大阪府
天王寺区は、大阪市のほぼ中央に位置し、南北には上町台地が走り、区域の大半は上町台地上に位置します。北・西側は中央区・浪速区、東側は東成区・生野区、南側は阿倍野区および西成区に接しています。天王寺区の最南端に位置する大阪の南のターミナル駅である天王寺駅と大阪上本町駅の周辺には商業地域が広がります。特に天王寺駅周辺は、近鉄南大阪線阿部野橋駅周辺の商業地域と共に「天王寺・阿倍野」と位置づけられ、関西でも有数の商業地域です。上町台地上は、全体的に住宅地が多く、公園、教育機関、医療機関も多くあります。2017年12月現在の天王寺区の人口は78,454人。うち65歳以上が15,833人と、全体の20.1%を占めています。地価の高騰や生活環境の稠密化により、人口が長年減少傾向でしたが、近年は「交通の便が良い、市内有数の文教地区」としての特性が見直され、増加傾向に転じています。天王寺区には、国内初の大伽藍で、聖徳太子によって創建された四天王寺をはじめ、一心寺や生國魂神社等、約200の社寺があるほか、さまざまな名所旧跡の多い、歴史と伝統の息づく町です。また、天王寺公園をはじめとした緑豊かな公園も多く、美術館・動物園などの文化施設にも恵まれた文教の町でもあります。
天王寺区生玉町にある生國魂神社（いくくにたまじんじゃ）は、戦前の近代社格制度において最高位の官幣大社に位置づけられた大阪の代表的な古社の1つであり、現在は神社本庁の別表神社です。かつては現在の大阪城の地に鎮座し、中世にはその社地に近接して石山本願寺も建立され繁栄しましたが、石山合戦後の豊臣秀吉による大坂城築城の際に現在地に遷座されました。生國魂神社が祭神とする生島神（いくしまのかみ）・足島神（たるしまのかみ）は、国土の神霊とされています。古くからの社殿・神宝は幾多の火災・戦災によって失われましたが、現本殿には「生國魂造（いくたまづくり）」と称する桃山時代の独特の建築様式が継承されています。生國魂神社では、毎年6月30日には厄災・病を払う「大祓式」、7月11・12日には「いくたま夏祭」、8月11・12日には「大阪薪能」、9月の第1日曜日とその前日には上方落語の祖である米澤彦八に因んだ「彦八祭」が開催され、大阪市内外から大勢の参拝客が訪れ賑わっています。天王寺区には、真田幸村公の陣中指揮姿の銅像がある三光神社、一生に一度の願いを聞いてくださると言われる堀越神社、悪縁を絶つ寺として有名な鎌八幡（円珠庵）もあります。
