遺品整理人ブログ

遺品整理の仕事現場のお話や遺品整理業者が日々感じていることなどをご紹介します。

孤独死現場での家財道具撤去

孤独死現場での家財道具などの撤去作業のご依頼がマンションの管理会社の方からありました。
現場は2DKのマンション。
警察や消防の方がご遺体の搬出をするのに、2時間以上かかったそうです。
というのも、玄関を開けると、目線より上までに積み上げられた衣服や本、ゴミ、家電製品などがあり、キッチンやお部屋にも、天井までいろいろなものが積み重なっていたからです。幸い発見が早く、現場には暖房が入っておらず、ご遺体の傷みがなかったそうです。

このような状況だったので2日に分けての作業になりました。

初日には、動線の確保をすべく廊下からトイレ、お風呂場の整理をしました。
2日目はお部屋とキッチンの整理です。
お部屋からは、壊れたオーディオや大量のレコード、CD、映画のビデオが出てきました。棚に収められていたコミック誌にはホコリが溜まり、収まりきらなかったコミックやビデオは床に散乱していました。キッチンは、腐ってしまった食べ物や飲み物などが床や不用品に付着し悪臭を放っておりました。

管理会社の方からは、お部屋の家財道具をすべて撤去した後は、フローリングや壁紙等、全てをリフォームをすると言われていましたので、簡単な掃き掃除と拭き掃除を行い作業を終了致しました。

高齢者だけでなく、昨今では若年層の孤独死も年々増加しています。経済大国であるにもかかわらず、孤独死大国に向かっていますが、憂いているだけでなく、対策が急がれます。
孤独死・孤立死、原因は何であれ、結局は人との繋がりに尽きると思います。スマホや携帯が普及して簡単に他人と繋がることができても、「実」のある繋がりではなく、関係性は希薄です。社会で生きていくためには、人との繋がりは欠かせませんね。「孤立を生まない社会」作りの必要性を改めて思いました。

興味深いタイトルの書籍を見つけました。
『孤独死大国 1000万人予備軍時代のリアル』
読者はきっと、孤独死は決して他人事ではない、ということを感じたのではないでしょうか…。

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