庭先に花が咲き誇っているお宅での遺品整理
新型コロナウイルスの感染拡大によって、春の陽気の中でも外出を控えていることと思います。
そんな中、少しでも明るい気持ちで過ごそうと、SNS等で自宅に飾った花の写真をアップしている人が増えているそうです。自宅で花を楽しむグッズやサービスも注目されているのだそうですよ。
少し前の話になりますが、「実家の片付けをしてほしい」とお電話で依頼がありました。
現場は、茨木市の住宅街にある一軒家でした。
ご依頼主さまのご実家は、お父さまが亡くなられてから、お母さまがひとりで暮らされていたそうですが、そのお母さまも亡くなられたため、整理したいとのことでした。
当日は、ご依頼主さま立ち会いの元、作業をスタートしました。
「事前に必要なものや大事なものは取り除いてあるので、すべて処分してもらって結構です。」とのことでしたが、家財道具を搬出のために片付けていると昔のアルバムを発見しました。ご依頼主さまに確認したところ、大変懐かしがられて持ち帰るとのことでした。
庭先には、花が綺麗に咲き誇ったプランターがたくさん並べられていました。処分をしようとしていると、お隣の奥様が出てこられて、「もしよろしければ私が毎日お水をあげてお世話しますので残しておいてくださいませんか?なんだかお花が可哀想で・・」とご依頼主さまに話されました。ご依頼主さまはお隣様と昔からの知り合いのようで、プランターはそのまま残しておくことになりました。
庭先に残ることになった色鮮やかな花たちがとても嬉しそうに見え、少し優しい気持ちになりました。こんな時だからこそ、花を楽しむことができるような心にゆとりを持つことが大事だなと感じた現場でもありました。