認知症になった父親の施設入居のための生前整理
先日、豊中市の一軒家で生前整理をおこなってきました。
「父親が認知症になり施設に入ることになったので、実家を片付けてほしい」と手続きのため東京から帰阪している息子さんからのご依頼でした。
現場は、閑静な住宅街に建つ立派なお宅でした。
施設には最小限の家財道具しか持っていけないということで、ほとんどの物を処分しなければなりませんでしたが、ご依頼主さま宅には、新しい家電や高級家具などが多かったため、それらは下取りをさせていただき、費用と相殺させていただきました。
お父さまは、最近のことは記憶がないそうですが、昔のことは覚えていらっしゃるそうで、古いアルバムを整理しながら懐かしがられていました。
「本当は、私か福岡にいる妹が面倒をみるべきなんですが、私は仕事柄、海外出張が多いので難しく、妹は義両親と同居で無理なんです。どうにかしたいんですが、とりあえずは近所の施設に入ってもらうしかなくて・・」と作業後、ご依頼主さまが悔しそうに話されていました。
ご依頼主様のお父さまは、70代前半と若くして認知症になられ、突然のことにご家族の皆さんは当初パニックになったとおっしゃられていました。
WHOによると、2015年、世界の認知症有病者数は5000万人、そして毎年1000万人近くのペースで新たに認知症になるとの報告もあるそうです。計算すると、約3秒にひとり、世界のどこかで認知症になっている人がいる計算になります。
日本でも高齢化社会が進み、認知症の人が増えてくることは間違いありません。ひとりでも多くの認知症の方、そのご家族が安心して暮らせる社会になることを、心より望みます。