遺品整理で気持ちの整理を
オミクロン株の脅威が不安をあおる世の中ですが、冬季オリンピックまで2週間足らずとなってきました。五輪の開催そのものにも色々あるようですが、選手の皆さんに皆さんそれぞれに存分に力を発揮されますことを願っています。
今回は、大阪市西区にお住いの70代女性からのご依頼でした。ご主人様は8年前に他界され、お子様方もそれぞれ独立して、庭付きの一軒家で一人暮らしをしてこられました。自由な時間を使って、趣味やお友達との旅行、プール通いにと忙しく過ごされていました。
ところがある日、家の中でつまずき腰を痛めてしまったことをきっかけに、手つかずにしていたご主人様の遺品整理をしたいとの思いが芽生え、ご連絡をいただきました。「今回のことで、いつ動けなくなるかわからない。家が広いからと先延ばしにしていた主人の遺品を整理して、安全で暮らしやすい家にしたい」とのご意向でした。
当日は奥様に立ち会っていただき、片付けの指示を伺い、ご主人様の思い出話をお聞きしながらの作業となりました。部屋がきれいになっていくにつれて、奥様の表情が明るくなってこられたように感じました。ずっと気がかりだった遺品整理ができて、安心されたのでしょうか。
遺品整理と聞くと、つらく悲しいものと思われがちですが、残されたご家族がお気持ちを整理して、未来へと進むための「ひとつの段階」なのかもしれないと感じた現場でした。