空き家になっていた実家の遺品整理

今年の暑さは異常続きで、連日の猛暑、異常気象による大雨などが多発し、自然の驚異になすすべがないといった様相です。自分だけは大丈夫と思わず、最大限の注意を払って過ごしていきたいものです。

今回のご依頼は、庭付き一戸建てのご実家の遺品整理でした。お父様が他界されたのは1年前で、その2年後にお母様が亡くなられました。ご依頼主様は「気持ちの整理がつかないから」と、誰も住まなくなったご実家をそのままにしておられました。けれどお盆で親戚が集まった際に「いつまでもそのままは良くないよ」とアドバイスされ、残された家族に寄り添った仕事をしてくれる業者はどこかとインターネットでお探しになり、リメンバーズにご依頼をいただきました。

ご依頼主様さまはこの家で育ったご長男で、2階の子ども部屋だったところには、たくさんのアルバムが並んでいました。聞けばお父様のご趣味がカメラで、何かあるごとにたくさん写真を撮ってこられたのだそうです。ご依頼主様と妹様が小さいころの写真や、お孫様を含めて親子三世代で出かけられた旅行の写真などもあって、ご家族を大事になさってこられたんだなと、ほっこりした気持ちになりました。ご実家の片付けがなかなかできなかった、というご依頼主様のお気持ちが伝わってきました。

処分する家具や衣類、カーペットなどを運び出したところで、この日の作業は終了となりました。翌日はリサイクルに出す家具類の運び出しと、ご依頼主様、妹様が形見分けとして受け取る品物の搬出、大掃除、伸び放題だった庭の草むしりも終えて完了となりました。

最後にご依頼主様に確認をしていただきました。ガランとした室内を見渡しながら、とても感慨深げなご様子でした。そのお姿を見て、遺品整理士としての自覚を改めて強く感じました。遺品整理はものを片付けるだけではなく、残されたご遺族様の「心の整理」のお手伝いをする仕事なのだと再確認することが出来ました。