遺品整理人ブログ

遺品整理の仕事現場のお話や遺品整理業者が日々感じていることなどをご紹介します。

取り壊し前の1軒丸ごと整理

ようやく朝夕の涼しさにホッとできる季節がやってきました。うるさかった蝉の声より、秋の虫の声が耳に心地よく響きます。

今回は、丸ごと1軒の家財道具をすべて処分してほしいとのご依頼をいただきました。ご依頼主様さまはこの家のご長男で、ご両親ともにすでに他界されていますが、長年暮らしておられたご実家は空き家のままで、数年が経過していました。
築40年あまりの建物で、家は人が住まなくなると傷みやすくなると言われるとおり、かなり老朽化が目立っていました。耐震面でも不安があるという理由から、解体されることになりました。
遠方にお住まいなので、遺品整理の専門業者に頼もうと考えられ、インターネットでリメンバーズを見つけてくださったそうです。ご自分では直接片付けが出来ないので、できるだけユーザーの評価の高いところということで、当社に決めてくださったそうです。
2階建の一戸建てのお宅には、スタッフ4人で伺いました。ご依頼主様さまとは電話で大まかな打合せをさせていただいていたので、まず残して欲しいものを探すことから始めました。ご家族の写真、お仏壇の中身などの他、お父様が趣味で描かれていたバラの花の油絵などを探し出し、ご依頼主様にお届けするためトラックの助手席に積み込みました。
洋服や食器、戸棚の中のものは、1つずつ確認しながら袋につめていきます。残して欲しいとご依頼をいただいていなくても「これは思い出のつまった大事な品かもしれない」と思うものは、念のためにとりおくようにしました。
家具など大型のもののうち、リユースできるものはトラックに積み込み、それ以外の古いタンスや棚類は、パッカー車で粉砕して圧縮しながらどんどん処理していきました。この日の作業は、スタッフ4人で約3時間で終了しました。
ご依頼主様さまは現在、お仕事の都合で北海道にお住まいで、ご実家を十分に管理できないことを気に掛けておられたそうです。また、ご自分が育ったこの家には、思い出がたくさん詰まっていて、なかなか片付ける決心がつかずにおられたそうです。
作業が無事に終わったとご報告すると「これで心のつかえがおりました。両親も喜んでくれていると思います」とうれしいお声をいただきました。

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