HOYAの美しいカットのグラス
日本のクリスタル製品、といえば誰でも知っているHOYA。
先日の遺品整理で出会ったのは、カットのなんとも繊細なロックグラスです。
ローゼンタールのクリスタルグラスも美しいですが、個人的にこのグラスが大変気に入ってしまいました。持ってみると、重厚感が違いますね。渋めのミドルに似合いそうな、素敵なグラスだと思いませんか?
こんな素晴らしい製品を手掛けているにもかかわらず、時代の波には勝てなかったようで、残念ながらHOYAは2009年にクリスタル事業から撤退しました。ですから、HOYAのクリスタル製品は市場に出回っているものが全てです。
HOYAのサイトを覗いてみると、クリスタル事業終了のお知らせがありました。
「1945年、終戦直後から開始したクリスタル事業は光学ガラスで培った品質の高さから、HOYAの売上を牽引する主要事業として成長し、多くの皆様に愛されてまいりました。しかしバブル経済崩壊後、法人需要の不振や格安ガラス製品の流入による市場の二極化などにより売上は下降し始めました。そこで市場環境の変化に対応すべく、従来の大規模な生産・販売体制による事業形態から、規模を縮小し、熟練した職人たちによるオールハンドメイドの商品づくりの体制を整え、今までにないクリスタルに挑戦してまいりました。しかし今般の世界的な経済危機による消費減速を受け、クリスタル事業はさらなる業績悪化の見通しとなり、事業の継続を断念いたしました」
残念です。昭和の良き物がまたひとつ…