遺品整理人ブログ

遺品整理の仕事現場のお話や遺品整理業者が日々感じていることなどをご紹介します。

ゴミ屋敷 大家さんからの依頼(大阪市東成区玉造)

温かい飲み物が身に染みる季節になりましたが、皆さま、いかがお過ごしでしょうか?
寒暖の差が大きくなっていますので、風邪などひかれませんようご自愛ください。

その電話はホットコーヒーで一息入れているときに鳴りました。
何度かご利用いただいたことがあるアパートのオーナー様からのお仕事の依頼です。
申し訳なさそうに「部屋の状態がちょっと…」と言葉を濁されるので、「お部屋で亡くなられたのですか?」と確認したところ、「そうなんですが…」
さらに事情を聞いたところ、死後の発見が早かったので遺体に傷みはなかったこと、その部屋はゴミ屋敷、しかも住人は身寄りがなくオーナー様が唯一の関係者として後始末するこになったことなどを話してくださいました。

見積もりのために伺ったその部屋は腐敗臭漂う典型的なゴミ屋敷です。部屋の中のみならず、部屋の前にもゴミなのか廃品なのかわからないものが積まれ、共用部分であるはずの通路は、ゴミ屋敷の物置き場になっていました。
住人が倒れていたとされるベッドの下に体液のシミがありましたが、かつて経験したスーパー級のゴミ屋敷や、夏場の孤独死現場に比べたら程度は序の口です。

アパートの住人から苦情があり、オーナーさんは何度かその部屋を訪ねていき、改善するように求めていたそうです。そんな住人でしたが、家賃の振込みが滞ったことはありませんでした。それが今月は期限を過ぎても振り込まれておらず、不審に思ったオーナーさんが部屋に訪ねていったところ、部屋からはテレビの音が漏れていました。いくらノックしても返事がなかったので出直すことにしたそうです。翌日、行ってみたら、変わらずテレビの音がしており、住人からの返答がなく…。嫌な予感がしたため警察立会いの下開錠したとのこと。
暖房の入っていないカーテンを閉ざした薄暗い室内、腐敗臭が漂う中、ゴミを踏み分け奥の部屋に行くと、ベッドの下に住人が倒れているのが目に入り、既に死亡していることを確認したそうです。

「病死とはいえ、今回苦情が来た時にもっと早く顔を見に来ていたら死なせずにすんだかも知れないと思うと・・・」オーナー様はお優しい方です。

これからの季節、気を付けたいのがヒートショックです。急激な温度の変化により体に及ぼす影響のことをいいます。
心筋梗塞・脳梗塞をもたらすヒートショック、家庭内で死亡する高齢者の25%はヒートショック死と言うデータが上がっているといいます。これは誰にでも起こり得ることですが、特に単身の高齢者様には周囲の方が注意喚起してください。

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